「図書館サービス概論」2025・2026年設題
身近な公共図書館(都道府県立より、市町村立が望ましい)を観察し、このテキストに書いてあることと比較しつつ、その図書館の特徴を述べ、またあなたの具体的で実現可能な希望を列挙してください。
「図書館概論」合格レポート
※レポートの丸写しは禁止されています。あくまでも参考に留めてください。
※特定を避けるために内容を少し修正しています。
1.はじめに
●●区立●●図書館を見学した。本レポートでは、同館のサービスの特徴と今後希望するサービスを述べる。
2.基本的なサービス
①蔵書等
●●区立図書館は、中央図書館と地域館で構成されており、各館で重点収集する分野を分けている。●●図書館は、地域資料、区の特色ある産業に関する資料(略)等を特に収集している。
●●区立図書館全体の図書の蔵書数は、令和5年度末時点で●冊、人口1人当たり●冊である。東京23区の平均である人口1人当たり2.92冊とほぼ同等であるが、人口規模の近い●●区の●冊と比べると少ない。蔵書のうち外国語資料が●冊あり、蔵書に占める割合は東京23区●位である。
②貸出
資料の貸出は、●●区に在住・在勤・在学している利用者のほか、隣接する●区の在住者も利用できる。貸出冊数は図書と雑誌を合わせて20冊まで、貸出期間は2週間で、予約がなければウェブサイト上から2週間延長することができる。
●●区立図書館全体の令和5年度の図書の個人貸出数は●冊で、人口1人当たり●冊である。これは東京23区の平均7.57冊や●●区の●冊を大きく下回っている。
③複写サービス
コピー機が3台設置されており、利用者が申請書を記入したうえでコピーを行うことができる。
④読書案内・レファレンスサービス
レファレンスカウンターを設置して相談に応じている。●●図書館が令和5年度に受けた相談業務は●件で、うち所蔵調査が●件、資料調査が●件、事実調査が●件である。東京23区内の全館
の平均が約3415件であり、比較的多いといえる。
⑤予約・リクエスト
未所蔵本のリクエストを窓口で受け付けるほか、区内外の図書館からの資料の取寄せにも対応している。予約はOPAC経由でも受け付けている。令和5年度の予約件数は●件で、東京23区の平均1050563件とほぼ同等である。
⑥視聴覚サービス
●●図書館では令和5年度末時点で●点のCD・DVDを所蔵しており、館内の視聴ブースで閲覧す
ることができる。CDは貸出も可能である。
⑦文化・集会活動
●●区は絵本作家●●の出身地であり、●●図書館でも関連するイベントを多く開催している。絵本作家や編集者・翻訳家を招いた講演会を開催したり、絵本制作ワークショップを開催したりしている。事前予約制の「●●ルーム」があり、区民が読書会などを開催できる。
⑧課題解決支援サービス
レファレンスカウンターを設置し、各種の相談を受けている。「●●コーナー」では、医療情報など、生活に関わるテーマの資料を集めた展示を行うことがある。
3.対象別サービス
①児童サービス
児童コーナーでは絵本、布絵本、紙芝居や幼年・児童文学作品のほか、調べ学習に適した資料を配置している。児童書専門のレファレンスカウンターがあり、読書の相談等に応じている。靴を脱いで上がれる「おはなしの部屋」があり、令和5年度はおはなし会を年に●回開催し、●人が参加している。
②ヤングアダルトサービス
「●●コーナー」に主に10代の利用者向けの資料を配置している。リラックスできるソファ席が多く設置されているほか、友人等と自由に会話しながら読書できる「●●ルーム」や静かな環境で読書や自習ができる「●●ルーム」があり、個々人にあったスタイルで読書を楽しめる。
③障がい者サービス
視覚障害者等向けの「点字資料室」があり、点字・録音図書・DAISY再生機器の貸出を行っている。図書館資料の宅配・郵送サービスや対面朗読サービスも実施している。
④多文化サービス
英語・中国語・韓国語の利用案内を配布しているほか、翻訳機を活用した案内も行っている。世界各国の絵本を、外国人の児童が利用する様子も見られた。
4.今後希望するサービス
●●図書館の目標のひとつとして課題解決サービスを挙げているが、レファレンスカウンターの設置にとどまっている。区の特色ある産業に関する資料を活用してビジネス支援サービスを行うなど、同館の重点収集資料を生かした相談サービスや情報発信を期待したい。
また、地域館との間で資料の分散収集を行っているため、担当外の分野については基本的な資料であっても所蔵していないことが多く、ブラウジングや同館内の資料検索のみでは適切な資料にたどり着くのが難しい。主要なテーマについては区立図書館全体でパスファインダーを作成し、他館からの取寄せも積極的に案内してほしいと思う。
5.おわりに
見学を通して、図書館サービスを多角的に観察することができた。今後も様々な地域や運営形態の図書館を実際に見て、よりよい図書館サービスについて考えたい。
参考文献
・日本図書館協会図書館調査事業委員会編『日本の図書館 : 統計と名簿 2023』日本図書館協会,2024.
・東京都立図書館「東京都公立図書館調査 令和6年度」https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/lib_info_tokyo/public/survey/
(ほか、区や図書館が発行する資料)
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